プロトコル 実験プロトコル 細胞培養 接着細胞

接着細胞ストックの融解

最初に

ここでは接着細胞ストックの融解方法を記載していきます。

必要な培地、試薬

  • 培地(DMEM + 10%FBS + 1%P/S, 「培地の調製」で調製したもの)
  • 70%エタノール
  • トリパンブルー溶液

必要な機器

  • ウォーターバス
  • クリーンベンチ
  • ピペットマン(P-1000、P-20もしくはP-10)
  • チップ(1 mL、200 µL)
  • 遠沈管(15 mL)
  • 遠心分離機
  • 培地吸引機
  • 1.5 mLチューブ
  • 血球計算盤またはセルカウンター
  • ピペッター(電動を推奨)
  • ピペット(10 mL用)
  • 10 cm dish
  • 油性ペン
  • 倒立顕微鏡
  • インキュベータ

プロトコル

  1. ウォーターバスを37℃に設定し、培地を温めて、クリーンベンチ内にいれておく。
  2. 液体窒素、-80℃冷凍庫から細胞ストックを持ってくる。
  3. ストック容器を持ちながらすぐに1.で37℃に設定したウォーターバスで1分間温める。

    ポイント

    少し氷が解け残っている状態で取り出す。

  4. 70%エタノールでストック容器を拭き、クリーンベンチ内に入れる。
  5. ストック容器を開け、1.で温めておいた1 mLの培地を上からかけて混和する。

    ポイント

    1 mL入らない場合は、できる限り加える。

  6. 15 mLの遠沈管に全量移す。
  7. 培地を1 mL取り、細胞が入っていたストック容器に添加し、壁に残った液を回収し、6.の遠沈管に上から添加する。
  8. もう一度、培地を1 mL取り、細胞が入っていたストック容器に添加し、壁に残った液を回収し、6.の遠沈管に上から添加する。
  9. 細胞を回収した7.の遠沈管に培地を更に加え、5 mLにメスアップする。
  10. 遠心分離(200 x g, 5分もしくは1500 rpm, 3分)
  11. 遠心後、沈殿を確認し、上清を捨てる。
  12. 1 mLの培地を添加し、ピペッティングで細胞懸濁液を作る。
  13. 10 µLの10.で作成した細胞懸濁液を1.5 mLチューブに移し、10 µLのトリパンブルー染色液と混和する。
  14. 血球計算盤、もしくはセルカウンターで細胞数をカウントする。
  15. 10.で作成した細胞懸濁液を10 cm dishに入れ、10 mLの培地を上から加える。
  16. dishの蓋に油性ペンで「日付、継代数(ここではP=1)、名前、細胞名」を記載する。
  17. 倒立顕微鏡で細胞を確認する。
  18. インキュベータにdishを移して培養する。
  19. 翌日、接着しているかを確認する。

注意ポイント

翌日の観察で多くの細胞が接着していない場合、1)ストックの状態が悪い、2)培地が悪い可能性があります。

その場合、別ロットのストックを融解し直して下さい。それでも、解決されない場合は培地を作り直して下さい。

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