最初に
ここでは浮遊細胞の培養に必要な培地の調製法を記載していきます。
必要な培地、試薬
- RPMI-1640(容量500mL)
- ウシ胎児血清 (FBS: Fetal bovine serum)
- ペニシリン-ストレプトマイシン(P/S)
- 70%エタノール
- G-CSF (NFS-60、TF-1細胞を培養する場合)
必要な機器
- クリーンベンチ
- ウォーターバス
- ピペット(50 mL用, 5mL用)
- ピペッター(電動を推奨)
- 油性ペン
- セロハンテープ
プロトコル
- ウシ胎児血清とP/Sを融解する。(冷蔵庫で一晩もしくは室温)
- ウシ血清は50 mLずつ遠沈管に、P/Sは5 mLずつに遠沈管に分注し、使わないものは-20℃の冷凍庫で保管する。
- 56℃のウォータバスでウシ胎児血清を30分間処理する。(血清の非働化)
注意ポイント
非働化は30分以上行わない。一度非働化を行った血清を使用する際は、この操作は不要です。 - RPMI-1640培地、非働化したFBS、P/Sの容器を70%エタノールで消毒し、クリーンベンチ内に入れる。
- RPMI-1640培地の容器の中に全量(50 mL)のFBSと5mLのP/Sを入れる。
- (NFS-60細胞の場合:終濃度2 ng/mLとなるようにG-CSFを添加する。TF-1細胞の場合:終濃度62 ng/mLとなるようにG-CSFを添加する。)
- 培地のラベルに油性ペンで「調製した日付」と「10%FBS + 1%P/S」(NSF-60及びTF-1細胞の場合:「10%FBS + 1%P/S + G-CSF」)を記載し、記載した所にセロハンテープを貼る。
- 培地は2~4℃の冷蔵庫で保存する。